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【開催レポート】大阪の先生向けイベント「ナレッジカフェ vol.12 『お金の力』で探求する新しい社会」を開催しました

【開催レポート】大阪の先生向けイベント「ナレッジカフェ vol.12 『お金の力』で探求する新しい社会」を開催しました
イベント

2024年7月6日、大阪にて先生向けイベント「ナレッジカフェ vol.12 『お金の力』で探求する新しい社会」を開催しました。

「ナレッジカフェ」とは、教育に関わる方々に様々な出会いを提供する場として教育と探求社 大阪営業所が定期的に開催しているイベントです。答えのないテーマに対してゲストや参加者が共に語り合うことで生まれる学びを大切にしています。

今回は、40名を超える小中高大の先生方、そして教育に興味のある方々にご参加いただきました。金融経済教育という新しいテーマが取り上げられたこともあり、初めて参加された方も多くいらっしゃいました。これにより、これまで以上に多くの方々との交流が生まれ、幅広い意見交換ができました。

ゲストとして三菱UFJモルガン・スタンレー証券 広報・ESG部ESG戦略室長の戸田成治さんをお迎えし、教育と探求社 代表取締役社長の宮地勘司と同社 大阪営業所所長の宮北純宏の3名に加え、参加者の皆さんも交えてパネルトークを行いました。

【開催レポート】大阪の先生向けイベント「ナレッジカフェ vol.12 『お金の力』で探求する新しい社会」を開催しました
ゲストとのパネルトークの様子(参加者とも対話)

「金融教育の主な目的は、次世代に正しいお金に対する考え方を教えることで、社会全体の金融リテラシーを向上させること。金融教育は単なる投資教育ではなく、お金の意識とその人生における位置づけを理解することが重要です。金融教育を通じて、児童・生徒たちが自分たちで問いを立て、自己決定していく主体的な学びを育てることが大切と戸田さんはお話されていました。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券が、教育と探求社とともに金融経済教育プログラムの開発に着手したのは2014年ですが、当時は金融教育という概念がほとんど知られていませんでした。金融機関としての社会的使命を果たし、金融リテラシーを向上させることを目的として、そこに教育と探求社の「探求」という強みを織り交ぜてプログラムが完成しました。

お金というテーマを通じて、外部の答えを取り入れるのではなく、自分自身の中から価値観や信念を引き出していくことが重要です。「自分の価値観や信念」には明確な答えがありません。この点が、私たちが日々取り組んでいる探究学習と共通しています。

三菱UFJフィナンシャル・グループが2024年から金融経済教育の提供に今まで以上に力を入れて取り組み始めたことを受けて、教育と探求社としても、全国の学校にお金をテーマとした探究学習を届けるために、今年度から規模を拡大して案内を開始しています。

今回のイベントでは、実際に学校に提供されているプログラムの中から、カードを用いて物事の価値について考える金融経済教育プログラム「VALUE」の体験会も実施しました。

【開催レポート】大阪の先生向けイベント「ナレッジカフェ vol.12 『お金の力』で探求する新しい社会」を開催しました
金融経済教育プログラム「VALUE」体験会の様子

      ※金融経済教育プログラム「VALUE」は、お金との前向きな付き合い方を模索していく全6コマの探究型プログラム。  
       前半の3コマでは、カードを用いてゲーム感覚で「コト」と「モノ」の価値を比較する。
       対象に対して自分が感じた価値を他者と共有しあうことで、それぞれの価値観の違いを楽しむことができる。
       後半の3コマは、「お金をどう使うか」ということに焦点を当て、一見お金では手に入らないと感じる物でも、
       それに近づく手段にお金を使うことができることを知る。 
       例)太陽が欲しい 暖かさならヒーター、明るさならライト、光合成なら、、、
       各時間に対話の時間を設け、児童・生徒同士で「コト」や「モノ」の価値観を比較し、共有する。

今回は、児童・生徒が実際に取り組む3回目の授業内容を体験していただきました。
参加者の皆さんが、大人でも「コト」や「モノ」の価値観が大きく異なることに驚いていました。

参加者の皆さんからいただいた意見や感想をいくつか紹介します。

「私たちのグループでは、金融教育がその人の価値観や考え方に大きく影響を与えるという話が出ました。何のためにお金を稼ぎ、どう使うかという目的意識を持つことが大切だと感じました」

「金融教育の価値は、人生そのものと言えるかもしれません。お金を稼ぐよりも使う方が難しいという言葉がありますが、何のために使うかがその人の人生を決定づけるのです。金融教育は、その基盤を作るための重要な部分だと思います」

「お金に対する価値観や考え方が重要だという話が出ました。お金をたくさん持つことが幸せに繋がるという誤解を持っている子どもたちに、本当の意味でお金を使うことの重要性を伝えていきたいです」

また、このような意見もありました。

「教科の中でどう位置づけるかが課題だと話しました。金融教育はどの教科とも関係がないと思われがちで、どうやって学校現場に浸透させるかが大きな課題です」

このプログラムを通して、児童・生徒たちは「お金を使う」ということを考え、「お金を大切に使う」とはどういうことかを再確認します。この過程は大人が考えても大変意義があることだと思います。「VALUE」はお金の「仕組み」を学ぶというよりも、お金の「価値」を考えることに軸を置いています。お金を節約するという考え方から、お金の使い道を考えて、有意義に使うことも「お金を大切にする」ことになるという考え方の変容が起こったり、人それぞれの価値観を見直し、自分の生き方や価値観が変わったりする。これから様々な出来事に出会う児童・生徒にとって、これらの変容がよい学びに繋がると考えています。

これからもナレッジカフェは、大阪で探求をテーマとしながら交流の渦を起こしていきます。様々な方が出会い、新たな可能性が広がる、そんなお手伝いができればと願っております。

次回の開催もお楽しみに。

【開催レポート】大阪の先生向けイベント「ナレッジカフェ vol.12 『お金の力』で探求する新しい社会」を開催しました
ゲストを含めた参加者全員での集合写真

※金融経済教育プログラム「VALUE」は小学校では家庭科や社会科、
中学校・高校では社会科や総合的な探究の時間に取り入れていただくことが可能です。

イベントの中で戸田さんも「これらのプログラムは、学校に負担をかけずに提供されるべきです。先生方の授業準備の負担も最小限にしながら、質の高いコンテンツを届けることが求められています。」と語られていました。

このプログラムは、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が社会貢献の一環として
教育と探求社と開発し提供しているため、無償で導入できます。

※お問い合わせは(osaka@eduq.jp)もしくは(03-6674-1234)まで

学校コーディネーター 平見 佳久

2024年教育と探求社に入社。学校コーディネーターとして関西を中心とした小中高校向けに探究学習プログラムの提供、ファシリテーターなどを務めている。小学校教諭...

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