自分の意見をいうこと、周りと話すことが楽しくなっていく。明星中学生徒たちの探求(後編)

自分の意見をいうこと、周りと話すことが楽しくなっていく。明星中学生徒たちの探求(後編)
生徒インタビュー

2018年度探究学習プログラム「クエストエデュケーション(以下クエスト)」に取組み、全国大会に進出、グランプリを獲得した大阪明星学園 明星中学校。2019年度は放課後に希望制する生徒が集まって、探究学習に取り組んでいます。

明星中学校生徒さんインタビュー、後半では、クエスト2年目をどのように取り組んでいるのか、先生について思うことや将来の夢などをうかがいました。

→明星中学校 生徒さんインタビュー(前編)
→明星中学校 先生インタビュー

意見が出るようになって、ぶつかるのが楽しくなった

湯川くん、嶋倉くん、松本くん
湯川くん、嶋倉くん、松本くん

ー今年2回目とのことですが、1回目と違うと感じることはありますか。

嶋倉くん:意見ぶつかるのが楽しい。お互いに意見がぶつかってけんかするのが結構楽しいです。…けんかじゃないな。俺の意見のほうがいい、こっちのほうがいい、と言って、お互いの意見をぶつけあうのが結構楽しいです。

松本くん:一年目のときから楽しかった。

嶋倉くん:俺らは大変やった。最初はこいつら全然言ってこうへんかったから、おもしろくなかった。後から「こうしたほうがいい」とか言い出したやん。それ言われるたびに「きたな」て思って、結構嬉しかった。

なんもいってくれなかったら、やる気あるんかな、なにがしたいかなてわからんから、やっぱりいってくれたほうがありがたいです。

ー意見いうようになったきっかけってあったんですか?

湯川くん:みんなが頑張っているのをみて、頑張ろうかなと思って。

松本くん:今やと最終的なゴールが全国大会に行くことだってみんなわかっているので。そうすると意見ぶつかるのも楽しく思えるんちゃうかな。

野澤くん:今年の僕らのチームは、言い争いは全然ないです。まだ作業が進んでいないから…進まないと意見がぶつかることもあまりないかなと思います。

発表することは怖くない?

2018年度クエストカップ全国大会 グランプリ受賞 野澤くん 赤羽くん
野澤くん 赤羽くん

ー発表ではみなさんとても堂々としていました。人前で話すことはもともと得意なのですか?

赤羽くん:最初は全然声を出せなかったのですが、嶋倉が教えてくれました。

僕は保育園から小学校まで全部モブキャラやって、人前でしゃべるのははっきりしゃべれないんですけど…でもクラスだったらわあわあしゃべれます。

嶋倉くん:楽しめっていったん。楽しんだらなんとかなる。

クエストカップ2019全国大会 ソーシャルチェンジ会場での赤羽くん
クエストカップ2019全国大会 ソーシャルチェンジ会場での赤羽くん
嶋倉くん(2018年度 プレゼン大会「ガッツ」大阪にて)
嶋倉くん(2018年度 プレゼン大会「ガッツ」大阪にて)

野澤くん:呼び込みのときは、周りは知ってる人いなかったので、照れることもなくできたのかなと思います。あとは、僕らのプレゼンはまじめにしゃべるだけじゃなく劇の形式でやったので、普通のプレゼンよりも恥ずかしさはなかったかもしれません。キャラクターにしゃべらせることによって、恥ずかしさはそのキャラクターが背負ってるみたいな。

僕は幼稚園から小学校は今と全然性格は違っていて、初対面の人と全然しゃべりに行かなかったり、すごく恥ずかしがり屋で何も挑戦しない感じだったんです。でも自分を変えようと思って、この明星中学校を受験しました。最近はもう人前で発表するのが怖くなくなって、クエストも変化の大きな一因になっていると思います。

クエストカップだけじゃなくて、他のこと、なんでも挑戦することによって、たくさんの人と知り合ったり、たくさんの知識を得ることができるんで、そのほうが人生はおもしろくなると思います。

クエストカップ2019全国大会 ソーシャルチェンジ会場での野澤くん
クエストカップ2019全国大会 ソーシャルチェンジ会場での野澤くん

松本くん:結局、クエストの大会以外にも、自分たちの意見を発表する場はいっぱいあるじゃないですか。文化祭とか地域の催しとか。

そういうのでも発表していって、みんながどういう表情で見てくれるんだろうって。「ああこういうのあるんやな!」とか、相手が思ってくれるような楽しさがあるといちばんいいと思う。それで最後に拍手してくれるとやってよかったなって思える。

湯川くん:これからクエスト受講する人は、やっていたら絶対楽しくなるから、適当にやらずに全力でやってほしいなと思います。

嶋倉くん:全力でやるの大事やな!

松本くん(2018年度 プレゼン大会「ガッツ」大阪にて)
松本くん(2018年度 プレゼン大会「ガッツ」大阪にて)

先生のことどう思う?

湯川くん、嶋倉くん、松本くん
湯川くん、嶋倉くん、松本くん

ー担任の今村先生は、みなさんからみてどんな先生ですか?

嶋倉くん:普通に言うなら、生徒のことよく見てはります。いつも怒ってはるけど、生徒の考えてるなというのが出てるんですよ、言葉に。

松本くん:教室のぞきにきたら一人は注意を受けるようなくらい、目だけはいいんで。それだけ生徒のことみてるんじゃないかな。

嶋倉くん:感謝しかないわ。

野澤くん:先生は、僕は明星でいちばんと思っています。生徒をまとめあげるのがうまいし生徒をその気にさせるのもうまいと思います。休みの時間や自分が帰る時間を気にせず僕らの作業に付き合ってくれるので、ほんまに生徒のこと思ってくれてると思います。

赤羽くん:みんなと思ってること同じなんですけれど、ソーシャルチェンジのことに限らず、先生は本当に僕らのことを思ってくれてると感じています。

僕は中1のころとか成績不振でほんまにやばくって。成績だけでなくいつも先生に反発していて、一度先生にものすごく怒られたんです。そんなときに今村先生とソーシャルチェンジ頑張ろうという話をして。そうしたら、成績すごいのびました。

ソーシャルチェンジやりはじめてから、なんでかわからないけど授業をちゃんと聞くようになって。たぶん家ではどうせゲームするから、授業くらいはまじめにしようと思ったのかな。電車に乗っている10分くらいで、授業ノートをばーっとみたりしてもいました。そうしたら成績もソーシャルチェンジもどっちもよくなったんです。

湯川くん:今村先生はソーシャルチェンジ以外の生活でも、ちゃんとみんなのことみてくれてます。そのおかげで僕も成績上がったし、みんなよくなったし、すごい先生だと思います。僕のなかでいちばんすごい先生だと思う。

赤羽くんと同じように、ソーシャルチェンジまじめにやっていたら、他のこともまじめにやろうかなと思って、そうしたら成績があがりました。

嶋倉くん:俺はソーシャルチェンジはじめたら、途中授業中ソーシャルチェンジのことしか考えなくなったりした…。

将来の夢とメッセージ

松本くん、野澤くん、赤羽くん
松本くん、野澤くん、赤羽くん

ー将来の夢やこれからしたいことはありますか?

赤羽くん:医者です。理系やし、なんかやりたいなぁって。兄が医学部に行っていて。

野澤くん:そのために今なにか努力をしているというわけではないけれど…なんとなくぼやっと頭の中に、学校の先生になるというのがあります。

松本くん:実際、教師になりたいというのはあります。しぼるなら数学の教師。今村先生にあこがれているというのがあると思います。僕だけじゃなくて他の不登校の子、学校に行かせるということをしたし、一部の批判はあったとしても、生徒から愛される教師だなと思っています。

湯川くん:僕は数学が大好きで、やはり今のところは大学院で数学科に行って、勉強めちゃくちゃ頑張りたいと思っています。

嶋倉くん:…親戚から、医者継げと言われてるねん。でも俺、教師もいいなと思ってるんねん。

ーすごい、先生人気なんですね。

野澤くん:まあでも、将来の夢とか、悩んでる中学生高校生多いと思うんです。けど、僕は決められた未来に進むだけなら面白くないと思うんで、僕は夢とか決めていなくてもよいと思います。

クエストにかぎらず何でも挑戦してみることが大事で。挑戦というと大きいものをイメージしてしまうけれど、それはどんなことでもよくて。たとえばゲームの種類を変えてみるとか小さなことでも、いつもと違うことをしてみると新しい発見があると思っています。

松本くん:就職の面接とかも、結局自分の思ってることを話せばええし、それであかんっていわれても別に。逆に自分の思ってることを否定されたんやから、じゃあこの企業を自分を必要としてないんやなと思えばいいと思う。

(左から)湯川くん、嶋倉くん、松本くん、野澤くん、赤羽くん

まずは自分の意見を表現することが、チーム内での議論を楽しいものにする。そうして熱のこもった自分たちの意見ができたとき、それを表現すること、発表を楽しむことができることを教えていただきました。

そして何より、自分のことを思って、見てくれている人がいる。このことが自らを表現する勇気を与え、今までやったことのないことへの挑戦を可能にしていく。さらに自らも、誰かのそうした存在になりたいと想いを持つようになっていく。そうした循環を垣間見させていただいたように思います。

→明星中学校 生徒さんインタビュー(前編)
→明星中学校 先生インタビュー

湯川くん、野澤くんが詳細に答えてくれました。
→湯川くんインタビュー
→野澤くんインタビュー

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