グランプリ受賞!「仲間を信じて、オープンに自分の意見を言った」クラーク記念国際高等学校 東京キャンパス

グランプリ受賞!「仲間を信じて、オープンに自分の意見を言った」クラーク記念国際高等学校 東京キャンパス
生徒インタビュー

2021年2月20日~28日の8日間にわたり開催されたクエストカップ2021 全国大会。全国28都道府県、応募総数3,587チームと数多くのエントリーをいただき、大会では優秀賞209チームが発表し、ついに各部門グランプリ受賞チームが決定して幕を閉じました。

グランプリを獲得した生徒たちは、いったいどのように学校で探求してきたのでしょうか。

今回は、社会課題探究部門「ソーシャルチェンジ」でグランプリを受賞したクラーク記念国際高等学校 東京キャンパスのチーム「+α」のメンバーに、探究学習プログラム「クエストエデュケーション(以下、クエスト)」での取り組みの様子についてお話をうかがいました。

※チームメンバーは6名。写真左から、梅澤里菜(うめざわりな)さん、末次凌馬(すえなみりょうま)さん、加藤龍(かとうりゅう)さん(インタビューは授業のため不参加)、深川瑛太(ふかがわえいた)さん、安藤ニライ(あんどうにらい)さん。欠席:千代延眞衣(ちよのぶまい)さん

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クエストカップ、「ソーシャルチェンジ」グランプリ受賞!

グランプリ受賞!「仲間を信じて、オープンに自分の意見を言った」クラーク記念国際高等学校 東京キャンパス

クラーク記念国際高等学校 東京キャンパスチーム「+α」作品名「ライトで照らす、HelpSign」(▶動画43:12~)
車椅子の方が困ったときに助けが必要なことを表現するライトを提案

まずは、グランプリ受賞おめでとうございます!受賞したときはどんな気持ちでしたか?

梅澤さん:とても嬉しかったです。受賞の瞬間は、担任の先生がやたら喜んでいて、なんか嬉しいんだけどちょっと喜びづらいというか。先生が一番喜んでいました。笑

末次さん:グランプリが発表された直後は、正直、実感があまり湧きませんでした。でも、終業式の時にトロフィーが届いて、それを実際持ってみんなで写真を撮ったとき、「あ、本当に自分たちグランプリ受賞したんだ!」とすごい嬉しかったです。

安藤さん:「うおおおお〜」って感じでした!

社会課題解決!企画はどのように生まれたのか

今回、「車椅子の方がものを落としてしまったときに拾わず素通りしてしまった」というご自身の体験をもとに、「気軽に助け合える社会を作りたい」という思いをこめて、車椅子の方が困ったときに助けが必要なことを表現するライト、「ライトで照らす、HelpSign」を発表していただきました。

どのようにしてこの提案が生まれたのでしょうか?

梅澤さん:最初に「困っている人」をブレストしたときには、ニュースで見たコロナ禍の影響を受けて困っている人たち、学費が足りない大学生や会社をリストラされた人、シングルマザー・ファザーなどをあげていました。

そんな中で、「車椅子の方」が出たのは2回目にブレストをしたときです。ちょうどそのとき私が車椅子の人が出てくるドラマを見ていて「大変そうだな」と感じたことと、電車で車椅子の方が困っているのを見たのに助けられなかったことがあったのがきっかけでした。
他のメンバーも同じように助けたいのに助けられなくて後悔した経験があって、それで車椅子の方を助けよう、ということになりました。

自分たちの体験から始まっているのがすごくよかったと、審査委員(チェンジメーカー)の太田さんもおっしゃっていました。

梅澤さん:車椅子の方を助けられなくて後悔したという話は、はじめは発表に入れていなかったんです。「どうしてそう思ったのかを話したほうがいい」というアドバイスをもらって、自分の体験や感じたことを入れて話すことにしました。

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車椅子の方が助けを求める方法として、「ライトをつけること」が提案されていましたが、他にも案があったのでしょうか?

梅澤さん:スマホのアプリで、困っている人と助けたい人をマッチングする、というアイデアもありました。ただ、ネットで調べたらすでに同じようなものがあったんです。

他にも、小学校の体育館で車椅子に実際乗ってもらったり、知識をつけるイベントをしようという話もありました。でも、授業訪問にきたコーディネーターの方に「自分達に知識があったら、助けるの?」と聞かれて、はっとして。みんなで話し合って「知識はあっても助けないね」「助けを求めてるかがわからない」となって、それじゃあ「助けを求めてることがわかりやすいようにしよう」ということになりました。

そうしてアイデアが育ってきたのですね。

末次さん:最終的にライトにしたのは、車椅子の方が困っている具体的なシチュエーションを考えたときに使い勝手がよいと考えたからです。

たとえば駅のホームで手伝ってほしいという場面を考えたとき、ホームには人もたくさんいますし、音もうるさいじゃないですか。そういう状況でもいち早く、周りの人に助けを求められる道具ってなんだろうと考えたとき、光を放てばみんな見ると思ったんです。ブザーや音よりも、目で見てすぐわかるライトの方が使い勝手がいいかなと思い、ライトにしました。

「きっとこうだろう」という想像の中にとどまらず、アンケートをとったり、専門家にお話を聞いたり、実際に車椅子に乗ったりしていてとことん現実に向き合っていたのも印象的でした。

安藤さん:データに基づいて自分たちの考えを示せたら、説得力がある、わかりやすいなと思って。

梅澤さん:やるならとことん納得いく形にしたいと思ったら、「こういうのも必要だよね」「こういうこともしたいよね」となっていきました。

とことん納得いく形にしたい。本気になった理由

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「自分たちで体験したり、アンケートをとったりしたらいいんじゃないか」と思いついても、実際にやるとなると結構ハードルが高く感じる人たちもいると思います。

梅澤さん:そうですね、実際結構大変でした。みんながんばって早起きして、集まって。朝7時半くらいにきて、夕方の6時くらいまでやっていました。加藤くんは家が1時間半くらい離れてて、すごくきつかったと思います。だからやっぱり、納得のいく形で終わらせたいね、という気持ちがすごくありました。

はじめからそんなふうに「とことんやってやろう!」という気持ちだったのでしょうか?

梅澤さん:私の場合は、最初加藤龍くんが一人でがんばっていて、それを見て「自分もがんばらなきゃ」と思ったのがきっかけです。そのあと末次くんが転校してきて、途中から入ったのに「ここはこうした方がいいじゃない」って自分の意見をばしばし言っていたり、安藤くんも途中から入ってくれたのに、いろいろ言ってくれたりするから「しっかりしなきゃ」って思いました。あとは、加藤くんが体調不良で来られなくなっちゃったときに、いろんな人に刺激を受けて、自分もやらなきゃって本気になりました。

安藤さん:学校内の予選で僕たちのグループが全国大会にエントリーできると決まって、「やってやるぞ」となった後、いろいろなトラブルがあったんです。加藤くんが体調不良でこられなくなってしまったり、LINEで話し合ってる中でチームから一瞬いなくなる子がいたり。それをみんなでカバーしあって「なんとかしよう!」としてきて、「これはもう、やってやろう」となりました。

末次さん:僕はいつの間にか本気になっていました。転校してきたってこともあって、そもそもこの「グループで組んで授業をやる」ということが、すごい楽しかったんです。友達と喋ることもできますし、自分の考えをぼんぼん言ったら「あぁ、そうだね」って入れてくれたりして、楽しくて。「あぁ楽しいな」と思って回数を重ねているうちに、本気になっていましたね。

深川さん:僕は、先生が結構本気だったので、なるほどって思って。

最後に:「仲間を信じて、自分の意見を言おう」

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左から梅澤さん、末次さん、安藤さん、深川さん

1年間、クエストのソーシャルチェンジに取り組んできていかがでしたか?

梅澤さん:私は、はじめはあまり発言してなかったんですけれど、周りの子達に刺激されてここまでこれたなと思います。

あとは、学校内の予選にとおったとき「このまま全国大会行きたい」という気持ちが強くあったんです。でも、担任の先生には「そんな甘くないし、全国大会行けなくても、いい経験になるからまぁがんばりなよ」と言われたのが、悔しくて。なんか、行く気になってるのに、悔しい。それで「がんばろう」って思えたのが今までなかった経験で、成長したなと思います。

末次さん:今回この学習で初めて実際に車椅子に乗ってみたんですけれど、本当に1センチ違うだけで段差を超えるのもすごく大変で。車椅子の方は、普段自分たちと見ている景色が違うというか、違うこと意識して生活しているんだなと気付けたので、実際に気遣っていけたらいいなと思いました。

安藤さん:学校内の予選や全国大会で他の学校やグループの発表を聞くと、車椅子の人たちの他にも困っている人はたくさんいるし、それを助けるアイデアを出すのも意外と難しいんだなというのが分かりました。「些細なことでも何かしらできるんじゃないか」と気付けたなと思います。一方で、「これまで何もできてなかったな」という気持ちも湧いて、自分を見つめ直すことにもつながりました。

深川さん:障がい者の方を大変そうだなと思ってはいたけれど、自分たちで実際に考えたり体験してみると想像以上にもっと大変だったと知りました。その人たちの立場に立って、普段からもうちょっと考えなきゃなと思いました。

最後に、これからソーシャルチェンジに取り組む人たちに伝えたいメッセージをお願いします。

安藤さん:一つの視点からじゃなくて、別角度から物事を見る、ということですかね。

末次さん:たぶん、自分の考えをなかなかパッと言えない子も多いと思うんです。でも、自分がちょっとでも「こっちよりもいいんじゃないかな」と思ってみたら、とりあえず言ってみる。そうすると、どんどん自分達のアイデアが発展していくと思います。

別に間違いも正解もないので、仲間を信じて、とにかくオープンにバンバン言ったら、いいアイデアになっていくなと感じました。

梅澤さん:トラブルも色々あったんですけど、でも最初の頃より今、クエストカップの時にはすごくチームワークがよかったなぁと思います。私は最初は発言できなかったんですけど、発言できるようになったり、今日いない子も、「クエストカップ、全国に行くことが決まった」と言ったら、すごく発言するようになって、積極的に動いてくれました。深川くんも普段の授業よりも真剣に、最後の方は台本や立ち位置、演技についても「こういうふうにしたらもっとよくになるんじゃない」ってすごい言ってくれて、みんなの意見でいいように進んだなと思っています。末永くんが言ってくれましたけど、自分の意見を言うことやチームワークって大切だなって思いました。

深川さん:梅澤さんがそう言ってくれてうれしいです。僕は、周りをすごくいい人たちに囲まれていたし、僕でも全国大会に行けたから、みなさんがんばってください。

ありがとうございました!

クラーク記念国際高等学校 東京キャンパス
クラーク高校は1992年に開校、「Boys, Be Ambitious」の言葉で知られるクラーク博士の精神を教育理念としたクラーク家から認められた唯一の教育機関であり、全国に教育を展開しています。 校長は開校以来、エベレスト3度目の登頂に成功した三浦雄一郎がつとめており、クラーク生とともに数々の夢に挑戦してきています。 また運営母体の学校法人創志学園は教員採用試験とスポーツで高い実績を誇るIPU環太平洋大学(岡山県)、ニュージーランド政府から最高評価をうけた海外大学、国際大学IPU New Zealandなどを有しています。

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学校コーディネーター 岡本多永

1988年大阪府生まれ。新卒で入社した学校法人で教育の凄さを目の当たりにし、世界の教育者と語り合えるようになりたいとアメリカに語学留学。2017年よりTea...

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