【開催報告】「学びGOOON」井本陽久先生にご講演いただき、先生同士の学び合いを行いました。
1月23日(土)、オンライン講演&ワークショップ「学びGOOON ~もう”良い先生”やめませんか?~」を開催しました。
今回は、「ダメでいい、ダメがいい」をかかげる井本陽久(いもとはるひさ)先生をお招きして、「生徒の中に存在する輝きを発見する楽しさ」を伺い、さらにワークショップを通して先生同士の学び合いをしていきました。
井本陽久(いもとはるひさ)先生「いもいも」主宰、栄光学園数学科講師長年、児童養護施設やセブでの学習支援活動を続けていらっしゃいます。『いま、ここで輝く』(おおたとしまさ著)、NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」でその生き方を紹介されました。子どもたちの存在そのものをまるごと承認し、子どもたちが安心して学びに没頭できる場を作る。子どもたちのかけがえのない感受性をそのまますべて認め、なぜそう感じるのか、そのゆるぎない根拠を、子どもたち自身とともに試行錯誤を繰り返しながら探る。それらを徹底することで、彼ら/彼女らが、いつでも自分自身のまま、他者を尊重し、確かな人生を歩んでいけると考えています。公式サイト
子ども達のありのままを認める
今回は、学校を超えた多くの先生方が集まり、学びを深めていきました。
まずは井本先生からご講演いただき、ご自身の愛する教え子たちの様子や、葉山で行っている里山の学校でのエピソードをお話いただきました。
▼生徒がねりけしでつくったUFO
「教員やっていて楽しいのは生徒の「ダメ」な感じ。それがとにかく面白い。こんな瞬間がちりばめられている“学校”という場は最高!」
▼井本先生のお話(一部)
「ひとりひとりみんな考え方が違いますよね。なのに学校では、「How to」を教えて同じことができるようにしようとする。でも、そうじゃないんです。その子がそこにいるのに、その子のままでダメなはずがないんです。子どもたちは、ありのままを認めれば勝手にのびていきます。優劣は概念、優劣は幻想です。」
「子どもを変えるのではなく、子どもを見る大人の心を変えることが必要なのです。ありのままをみることは、不思議と難しいんです。みなさんは豆腐を見たときに「もっとやわらかくなってもいいんじゃない?」とか思いませんよね。でも私たちがやっていることは豆腐に向かって「やわらかくなれ」「固くなれ」っていっているようなもんなんです。でもありのままのぷるっとした光っているものをみればいいんです。」
「目の前の子どもを、自分が感じたことで試行錯誤して接するしかないんです。学校ではなかなか許されないかもしれません。でも、授業、休み時間はノーマークですから。私も若いころはつらかったです。今自分が自由になれたのは「子どもがダメなはずがない」という気持ちを持ち、意欲を持ち続けたからだと思います。学校の先生が一番子どもの力になれます。子どもたちの前に居ることをずっと続けられるのが先生なので、自分の素直な気持ちで自分のキャラクターで生徒を見つめるっていうことをみんなでしていければいいなぁと思っています。」
井本先生のお話をつうじて、「生徒たちをありのままでみること」の大切さ、子ども達に接する先生という存在について、あらためて考えさせられる時間となりました。
井本先生の講演後には、ご参加の先生方からこのような声がありました。
・「良い先生やめる」って、つまり「他と同じような先生になろうとするのやめる」ってことであり、「自分流で行く」ってこと、さらに言うと「他の先生たちと違う先生になる」ってことだな。
・教員が進む先に、子どもたちを引き連れていくというより、子どもたちが進む先に、教員もついていく、ともに支えていくという感じなのでしょうか
・羅針盤。定期的にこういう場があればいいな
・自分の過去を振り返って、できたことをちゃんと評価できたり、学びが多かった
・根本的な価値観の差に驚きました!自分が教員の文化の価値観にとらわれていたことに気づかされました。子どもを自由にすると伸びていくとのことで、どんどん自由にしたいと思います!
学びのプロセスでなにが起こっているのかを体感
その後、生徒たちをありのままで見るヒントになればということで、生徒たちが体験している「クエストエデュケーション」を先生方も一部体験。井本先生のお話しを通して感じた「生徒ありのままの姿」に想いを寄せ、「生徒の幸福度をアップ」というワードが入った問いに取り組みながら、学びの成果のみならず、学びのプロセスでなにが起こっているのかを体感できるワークショップを行いました。
▼当日は先生方も探究学習プログラムのグループ活動を体験し、学びのプロセスを体感
学びは何かを獲得したり、出来るようになるかどうかという軸だけではない。参加者同士の相互作用。教室にいる私とあなたがこうして出会い、共に体験するからこそ生まれる何かに意識を向ける。そのプロセスを通して自分の中に生まれるものこそ学びである。
体験後、先生方からはこのような声をいただきました。
・答えはないからこそ、今回のような問題提起は自分への考えるきっかけとなりました。どうもありがとうございました。
・一人一人の教員がみんなそれぞれに違っていること、それが一番大事。その環境が、生徒にとって快適な環境。
・ブレイクアウトルームでの話し合いは生徒の気持ちを体験できる貴重な時間でした。
・アットホームな雰囲気で進行していて参加していて楽しかったです。
井本先生、ご参加いただいた先生方、ありがとうございました!
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