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【中学校・高校向け】探究学習の導入に使える補助金はある?条件や申込方法についても解説

探究学習の補助金解説ページ
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探究学習は、従来の教育とは異なり、自分で問題を発見し、調べ、解決することで学びを深める手法です。今、社会に必要な能力やスキルを身につけるためにも、探究学習が注目されています。教育現場に探究学習が導入されることで、子どもたちの自主性や創造力を育み、より良い教育が提供されることが期待されています。

探究学習の導入に活用できる「探究的な学び支援補助金2023」

探究的な学び支援補助金2023とは

2023年4月時点で探究学習の導入に活用できる補助金には「探究的な学び支援補助金2023」があります。

2023年7月追記)新規の補助金活用のお申込みは受付を終了いたしました。

探究的な学び支援補助金

「探究的な学び支援補助金2023(令和4年度第2次補正予算 探究的学習関連サービス等利活用促進事業費補助金)」は、経済産業省に採択され、ICT CONNECT 21が事務局業務を運営しています。学校等教育機関における探究学習等の高度化を推進すべく、探究学習や情報活用能力育成に資するサービスを提供する事業者に対し、事業費等に要する経費の一部を補助する事業です。

経費の一部が補助されますが、残りの経費は探究学習関連サービスを提供する事業者が負担するため、この補助金を利用することにより、教育機関(中学校・高校など)は無料で探究学習サービスを実施することが可能です。

ポイントをまとめると、次のようになります。

1.学校は、対象期間中、無償で探究学習等サービスを導入できます。

2.申請の手続きは、「探究的な学び支援事業者(以下、事業者)」が行います。

3.補助金を活用するには、採択された事業者と連携し、導入計画を策定してください。

4.補助金の活用にあたり、対象期間終了後、探究学習等サービスを有償で導入するための導入・資金計画等を検討することが必要です。

5.補助金交付申請期間は、2023年5月下旬から2023年7月下旬が予定されています。

事業者向けのオンライン説明会では、上記4(対象期間終了後の費用負担)について、特に強調して説明されていました。

補助対象となる探究学習等サービス

補助対象となる探究学習等サービスについて、区分Aでは、「教科『総合的な探究(学習)の時間』の授業において探究学習を支援するサービス」が対象となります。

サービスの概要として、以下のものが対象となります。

・学校における教科「総合的な探究(学習)の時間」において、児童・生徒を対象として、「課題の設定」「情報の収集」「整理・分析」「まとめ・表現」の一連のサイクルを実行するための探究プログラムを提供するサービス

・教職員が、生徒の「課題の設定」「情報の収集」「整理・分析」「まとめ・ 表現」の一連のサイクルを実行する上でのスケジュール管理やまとめ・ 発表等の工程を一貫して補助するサービス

・「課題の設定」「情報の収集」「整理・分析」「まとめ・表現」のプロセスの内、特定のプロセス実行において役立つ機能に焦点を当てたサービス

・各プロセスにおいて役立つ、児童・生徒の思考力向上を促すサービス

採択された事業者のサービスを導入すること、交付決定前に契約・導入した費用は補助対象外などの申請条件があるので、詳細や最新情報は公式サイトを必ず確認しましょう。※2023年4月調査時点

「探究的な学び支援補助金2023」の条件や申請方法

探究学習の導入で「探究的な学び支援補助金2023」を申請するには、どのような条件を満たす必要があるのでしょうか。ここからは、申請条件・対象教育機関・補助対象経費・補助金額・申請方法・申請期間についてご説明します。

2023年7月追記)新規の補助金活用のお申込みは受付を終了いたしました。

申請条件

「探究的な学び支援補助金2023」の具体的な申請条件は、以下のとおりです。

・学校長等が本事業へ合意をしていること。

・学校等教育機関と学校等設置者(自治体教育委員会)との連携確保ができていること。 

・事業者が学校等設置者(自治体教育委員会)等と協力し、探究学習等サービスの導入活用計画を含む交付申請を行い、導入の際は提供する探究学習等サービスに係る支援(導入方法等のレクチャー等)を継続的に実施すること。

・事務局が求める導入効果の測定等に応じられる規模(少なくとも1学校あたり必ず1クラス相当分以上の児童・生徒に対して探究学習等サービスを導入する等)であること。

・事業者と学校等設置者(自治体教育委員会)及び学校等教育機関が一体となり、探究学習等サービスの継続的な活用又は学校等教育機関での自走を前提に策定した計画を実行し、事後の報告やアンケート等への協力を行うことを確約することができること。

・原則、学校等設置者(自治体教育委員会)及び学校長等の事業に対する合意と協力の意志があり、次年度以降の継続活用や費用負担方法を検討できる資料(導入見積り等)を基として計画されていること。

・事業の実施期間以降も、学校等教育機関への継続的な運用提案や効果測定の結果を基にした新たな探究学習等サービス利活用の提案を行うなど、次年度以降の学習計画策定に向けたサポートが実施されること。

・探究学習等サービスを導入する際、補助の対象となる経費について、学校等設置者(自治体教育委員会)及び学校等教育機関の費用負担がないこと。

・公序良俗に反する事業、社会通念上不適切な事業でないこと。

・他の補助金や助成金と併用されないこと。

また、次のいずれかに該当する場合は、補助対象事業の全部又は一部について補助対象としてみなされません。

・導入される探究学習等サービスにおいて児童・生徒に対して広告や広告記事等が提供されたり、学習に関係の無いダイレクトメール等の送付が行われるものであること。

・複数の申請において、同一の学校等教育機関に対し同一の補助対象者が存在している事実を事務局が認めた場合。

・令和2年度3次補正及び令和3年度補正学びと社会の連携促進事業(先端的教育用ソフトウェア導入実証事業)関連事業費補助金(EdTech 導入補助金など)を活用した補助対象者が、当該補助金で確定した導入先(学校等教育機関)を、本事業における導入先として申請した場合。

なお、過去の関連事業(EdTech 導入補助金など)において、不採択となった学校等教育機関は、不採択となった同一の事業者・学校等教育機関の組み合わせでの交付申請も可能です。

要件が満たされない場合や報告事項の虚偽が発覚した場合は、補助金の返還を求められます。申請時は探究的な学び支援補助金2023のホームページで確認するようにしましょう。

補助対象となる教育機関

「探究的な学び支援補助金2023」の対象となる学校等教育機関は、以下のとおりです。

・学校教育法第一条に定める学校(ただし、幼稚園及び大学を除く) 

・高等専修学校

・教育支援センター(適応指導教室) 

・一定の基準を満たすフリースクール(※)
 (※) 本事業におけるフリースクールの定義 
①不登校児童・生徒に対する学習支援・指導・相談を主たる目的とし交付申請時点までに2年以上の活動実績があること。 
②児童・生徒の在籍校との間に十分な連絡体制が構築されていること。 
③複数世帯の児童・生徒(小、中学生)を受け入れていること。 

・文部科学大臣の認定を受けた在外教育施設(海外の日本人学校等)

学校全体への導入のみならず、学年単位やクラス単位での導入も可能です。事務局が求める導入効果の測定等に応じられる規模(少なくとも1学校あたり必ず1クラス相当分以上の児童・生徒に対して探究学習等サービスを導入する等)の探究学習等サービス導入実証を行う事業であり、導入する探究学習等サービスの数量(アカウント数等)は利用者数を超えない範囲(予備を含めない)とする必要があります。

補助対象となる経費

「探究的な学び支援補助金2023」の対象は、以下のとおりです。

・教科「総合的な探究(学習)の時間」の授業において探究学習を支援するサービス(区分A)

・学校等教育機関における探究活動の充実に資するサービス(区分B)

・学校における教科「情報」、「技術・家庭科」、「総合的な学習の時間(※教科「算数」等を含む)」の授業で利用されるサービスで、かつ「情報活用能力の育成」に資するサービス(区分C)

探究学習プログラムの導入も、探究的な学び支援補助金の対象です。

ただし、補助金を受けられるのは探究的な学び支援事業者のサービスに限るという条件があるので注意が必要です。

補助金の補助率と上限・下限額

「探究的な学び支援補助金2023」の補助率と上限・下限額は、探究的な学び支援事業者の類型によって異なります。たとえば事業者が「A.中小企業単独型」の場合は、次のとおりです。

ただし、「探究的な学び支援補助金2023」を活用する場合、補助されない分の費用は事業者が負担することが条件のため、学校等設置者(自治体教育委員会)及び学校等教育機関の費用負担はありません。

申請類型定義補助率事業者あたり補助上限額1申請あたりの補助下限額
A.中小企業単独型中小企業等単独×学校等設置者及び学校等教育機関1/2導入実証に参加する児童生徒・教職員数(※1)×4,500円もしくは導入先となる学校数×180万円のいずれか低い額60万円以上
※参考:「探究的な学び支援補助金2023」https://www.tankyu-hojo.jp/

申請方法

原則、申請の各種手続きは、本事業に採択された「探究的な学び支援事業者」が行います。

導入したい探究学習等サービスを扱っている「探究的な学び支援事業者」を選定し、連携を打診、探究学習等サービスの導入・利用に関する計画を検討し策定してください。

なお、補助金交付申請の手続きは「探究的な学び支援事業者」が行いますが、導入先の学校等の形態に応じて申請手続きの流れが以下のように異なります。

<学校タイプ別申請手続きの流れ>

※参照:「探究的な学び支援補助金2023」https://www.tankyu-hojo.jp/

申請期間

2023年7月追記)新規の補助金活用のお申込みは受付を終了いたしました。

「探究的な学び支援補助金2023」の補助金交付申請期間は、2023年5月下旬から2023年7月下旬が予定されています。

交付申請を提出した時期により、交付決定の時期が異なります。事業の実施期間は2023年12月28日までのため、早めの申請を心がけましょう。

※参照:「探究的な学び支援補助金2023」https://www.tankyu-hojo.jp/ (2023年4月時点)

今後の補助金も要チェック!探究的学習関連サービス等利活用促進事業費補助金

探究学習プログラムの導入に利用できる補助金は、今後「探究的な学び支援補助金2023」以外にも出てくる可能性があるので、他の補助金も常にチェックすることが大切です。

「探究的学習関連サービス等利活用促進事業費補助金」は、教育機関への探究学習の普及を目指すため、経済産業省が設立しました。教育機関における探究学習の普及に向けて、導入にかかる費用に補助金を交付するというのが「探究的学習関連サービス等利活用促進事業費補助金」の趣旨です。

今後も状況次第で新たな補助金が現れる可能性はあるでしょう。

探究学習プログラムに補助金を活用する際の注意点

補助金には他の補助金と併用できないものがあります。例えば、他の補助金や助成金をすでに受けている場合、同一の内容で「探究的な学び支援補助金2023」を併用することはできません。

また、交付決定日より前に契約・申込みが行われている場合は、補助対象外となります。さらに、補助対象となる事業の実施期間は2023年12月28日までであることや、補助金の活用にあたり令和6年度(2024年度)以降、探究学習等サービスを有償で導入するための導入・資金計画等を検討する必要があることも理解しておきましょう。

まとめ

探究学習プログラムの導入には、「探究的な学び支援補助金2023」が利用できます。

ポイントをまとめると、次のようになります。

1.学校は、対象期間中、無償で探究学習等サービスを導入できます。

2.申請の手続きは、「探究的な学び支援事業者(以下、事業者)」が行います。

3.補助金を活用するには、採択された事業者と連携し、導入計画を策定してください。

4.補助金の活用にあたり、対象期間終了後、探究学習等サービスを有償で導入するための導入・資金計画等を検討することが必要です。

5.補助金交付申請期間は、2023年5月下旬から2023年7月下旬が予定されています。

「補助金を受けられるサービスは探究的な学び支援事業者のサービスに限る」「同じ事業・費目については国の他の助成金や補助金と併用できない」など条件があるので、事前によく確認しておくことをおすすめします。

また、探究学習プログラム導入のための補助金は、「探究的な学び支援補助金2023」以外の他の補助金も導入される可能性があります。「探究的な学び支援補助金2023」以外の補助金の情報も常にチェックしておきましょう。

中学高校向け探究学習プログラムクエストエデュケーション

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