探究学習の祭典「クエストカップ2024 全国大会」グランプリ受賞チーム特集!

探究学習の祭典「クエストカップ2024 全国大会」グランプリ受賞チーム特集!
クエストカップ全国大会

2024年2月12日、24日、25日の3日間にわたり開催された「クエストカップ2024 全国大会」。過去最高を更新する36都道府県410校6,099チームがエントリーされ、各部門における審査の結果、167校305チームが今回の全国大会に出場しました。

全国大会では5部門8プログラムが設けられ、各部門の受賞チームが決定しました。ここでは、各部門でグランプリを受賞したチームとその発表内容、インタビューをご紹介します。


探究学習の祭典!クエストカップ全国大会とは?

2005年から始まった日本最大級の探究学習の祭典。今回で19回目を迎えました。探究学習プログラム「クエストエデュケーション」に取り組んできた全国の中高生がこの1年の成果を社会に発信します。

↓これまでの全国大会のようす↓

全国の中高生が探究学習の成果を発表。オンラインでつながったイベント「クエスト・オンライン」を振り返る

コーポレートアクセス


「コーポレートアクセス」は、実在する企業へのインターンシップを教室で体験するプログラム。生徒たちがチームを組んで「社会を豊かにする新サービスを提案せよ!」や「生きるを面白くする新たなビジネスを提案せよ!」といった”企業からのミッション”に挑戦し、その探求の成果を発表しました。

2023年度「コーポレートアクセス」参画企業

Eグループグランプリ&ニフコ企業賞

東京都 実践女子学園高等学校
チーム名:「sirius」
作品タイトル 「アロマリウス」

プレゼン開始前にチーム名である「sirius」と書かれたバッジを審査委員に配布するなど、これから始まるプレゼンの世界観を伝えるための細やかなこだわりが印象的でした。「匂い」が人々を救い、世界を変えていくという、匂いが人類に与える影響力を踏まえての企画提案。事前に香りを扱う会社に取材した内容も紹介され、匂いが人にもたらすことやその大切さについて裏付けをしたところに、プレゼンの説得力がありました。ありふれた香りだけでなく、お祭りの香りやおばあちゃん家の香りなど抽象的かつなかなか作り出せない香りをも再現し、そして永久保存もでき、アプリなどでシェアもできるという「アロマリウス」という商品は、きっと世界中の人々を幸せにするでしょう。

生徒インタビュー

これまでチーム内で対立が起こった時も意見がまとまらない時もありました。そして、この作品で大丈夫なのか不安や葛藤もありました。でもみんなで意見や個性を出し合ってこの製品を作り、グランプリを取れてとても嬉しいです。作品をつくるにあたって、友だちと過ごした時間が一番楽しかったです。放課後準備したことやこの会場に来るまでの時間も絆が深まりました。

私たち以外の発表も本当に素晴らしく、同じ学校だと似た内容になったりしますが、全国の学校のさまざまな種類の発表や表現方法を知ることができて刺激になりました。「クエストカップって何?」って最初思っていましたが、自分たちのこの経験はとても素晴らしく、次の世代にも繋がっていって欲しいと思います。

Qグループグランプリ&LINEヤフー企業賞

奈良県 聖心学園中等教育学校
チーム名:「布団が吹っ飛んだ!!」
作品タイトル 「ToucH」

さながらスティーブ・ジョブズを彷彿させるようなプレゼンは、これまで準備してきたことへの自信、そして自分の言葉で伝えきるんだ!という強い想いを感じました。なによりチームワークが抜群でした。

インターネットの世界に「触れる」体験をもたらす、未来への扉を開く触覚スーツ「ToucH」の企画提案。スーツはただの服では終わらず、温度調節機能付きで、デジタル空間の風を感じたり、太陽の温もりさえも体感できます。そして、モノクロのスライドが視覚を刺激し、デジタル世界の「触れる」体験を実現。触覚が弱いネット環境に革命をもたらし、感覚を刺激する未来型サービスの始まりを期待させます。

生徒インタビュー

率直に、人生で一番嬉しい日です。発表が楽しかったです。最後のホールでの発表が一番緊張しませんでした。心の底からの嬉しさや興奮で緊張が「吹っ飛んだ!!」んじゃないかなと思います。一番大変だったのは、意見がまとまらなかったことです。台本もイチから作りましたが、そこでの日本語力も・・・。先生にたくさん助けていただきました。最後にチーム名を叫びたいと思います。「LINEヤフーで良かった。布団が吹っ飛んだ!!」


スモールスタート


「スモールスタート」は、起業につながる新商品開発に取り組むアントレプレナーシップ教育プログラム。日常生活のなかにビジネスの種を発見し、協力しながら、実現性にこだわって新商品を開発した成果を発表しました。

2023年度 協賛団体

グランプリ

東京都 十文字高等学校
チーム名「とりせんほ」
作品タイトル「ふろしきん」

体操服をしまう時に巾着を利用しているが、体操服を入れる際に口に引っかかって入れずらいということ、そして袋の隅にゴミがたまりがちという、日頃感じていた巾着へのちょっとしたストレスから着想を得た「ふろしきん」という商品の企画提案。用途を変えられ、おしゃれでかつ中のモノを汚れから守り、そして絞りがあるので安全に持ち運ぶことができる新しいタイプの風呂敷です。

街頭インタビューをして、持ち運びに関する意識調査も自分たちなりに行ったことが紹介され、しっかりマーケティングされたうえで開発されています。使い方の実演を見せた時には、会場から「おー!」という歓声が起こりました。

生徒インタビュー

賞が取れて、この「ふろしきん」についてみんなに知っていただけたことが嬉しいです。これまでめちゃくちゃ練習して、意見の食い違いもありましたが、最後は協力して賞を取れました。個性が強すぎるチームで、ぶつかり合いもありました。でもそれが良かったと思います。そうでないと、この作品はできなかったと思います。


ロールモデル


「ロールモデル」は、日本経済新聞のコラム『私の履歴書』を題材に、ドキュメンタリー作品を制作するプログラム。人の一生を表現することで「人間が大切にしていること」を探求した作品を発表しました。

グランプリ

大阪府 履正社高等学校
チーム名「はなえちゃんClub」
作品名「Challenge to the World 世界への挑戦 ~偏見への破壊~」
人物名 森英恵

ファッションデザイナー森英恵さんの人生や考え方を通して、自分たちが今考えるべきこと、やるべきことを示したプレゼンでした。

日本のファッション黎明期において森さんが成し遂げた偉業を紹介するだけでなく、森さんの葛藤や時に仕事を離れた時期もあったことなど、人間らしい一面も紹介。今を生きる私たちを大いに鼓舞し、また道しるべとなるような森さんの人生を力強い演技で紹介しました。

生徒インタビュー

自分たちの伝えたいことが、本番でしっかりと言えたことが嬉しく、その結果、グランプリをいただけたことが一番嬉しいです。私はみんなで台本や演出を作るなかで、案を出し合ったことが楽しかったです。本番までの練習期間が短かかったこともあり、時間内に収めることに苦労しました。移動中に励ましあったりと本番までの時間が楽しかったです。

来年はこのメンバーではできないので、それぞれ頑張ることになると思いますが、絶対あの場にもう一度立ってみせます!


マイストーリー/ザビジョン


「マイストーリー」は、自分の人生を「物語(マイストーリー)」として執筆するプログラム、「ザ・ビジョン」は、社会で活躍する大人たちのビジョンから、自分の人生を探求するキャリア教育プログラムです。プログラムの特性上、同時開催しました。

新たな視点で過去をとらえ、自らの人生を探求した物語を、事前審査の中から選ばれた12名の方々に発表していただきました。
※「マイストーリー」および「ザ・ビジョン」はプログラムの性質上、グランプリの選出はありません。


ソーシャルチェンジ


「ソーシャルチェンジ」は、困っている人を助け、笑顔にする企画を考える社会課題解決プログラム。自ら見つけた課題に当事者として向き合い、その解決にチームで取り組んだ探求の成果を発表しました。

グランプリ

広島県 おおぞら高校 広島キャンパス
チーム「Helpers!」
作品名「異性の親子関係 」

シングル家庭や単身赴任家庭など、「一人だけで異性の子供を育てること」がいかに大変かという問題に着目。特に性教育における異性の親子関係の課題について調査し、解決案をプレゼンしました。

実際に、おおぞら高校の保護者と生徒にアンケートを実施して問題の本質をあぶり出し、「交流会」こそが課題解決に繋がるという結論にたどり着きました。そして実際に試験的な交流会をすでに学校で行ってきたという行動力が圧巻でした。その一連の調査や実験から得られたことを踏まえての発表は非常にリアリティがあり、すぐに実践できるのではと感じられるものでした。審査委員からはデータの取り方の素晴らしさを賞賛されました。

生徒インタビュー

正直どうかな・・・と思っていたので、受賞はびっくりして嬉しいです。今は感動しています。セカンドステージまで来れたので優勝したいと思っていました。全部のチームを見れたわけではないので、どうなるかわかりませんでしたが、発表の瞬間は驚き、嬉しかったです。

データを元に考えていく中で、気づきを発見できたことや自分にとって見えなかった世界が見えたことが嬉しかったです。プレゼンをブラッシュアップをする時が楽しかったです。先生から意見をもらえて、だんだん良いものになっていく感じが嬉しかったです。


ソーシャルチェンジ・イングリッシュ


「ソーシャルチェンジ・イングリッシュ」は、困っている人を助け、笑顔にする企画を考える社会課題解決プログラム。自ら見つけた課題に当事者として向き合い、その解決にチームで取り組んだ探求の成果を英語で発表しました。

グランプリ

クラーク記念国際高等学校 広島キャンパス
チーム「FUNC」
作品名「Open the door !」

「自信育成」「さまざまな経験値アップ」「不安解消」の3つを可能にするチャンスを提案。3つを織り交ぜた学習内容、グループワークやワークショップを自分たちで考え、フリースクールや高校の事前登校に導入することで入学前の不安を解消します。メンバー自身の不登校体験を振り返って、「学校に行っていないからできない、自信がない」という生徒たちが「やってみようかな」と前向きになれるプラン内容でした。チームワークの良さが印象的なプレゼンでした。

生徒インタビュー

今年はチェンジメーカー賞もグランプリもとれて嬉しいです。私は一年生の時、途中で選択を変えました。でも英語が好きですし、社会課題を解決するのも英語で変えたいと思いました。去年は全然でしたが、今年はラストチャンスと思って頑張りました。

まさかグランプリとまで思っていませんでした。進学先は決まっていますが、今回で自信がついてより楽しみになりました。

特に期待などはなかったんですが、みんなが頑張った成果だと思います。


エンジン


地域の中高生と企業がともに、今ある地域の可能性を発見し、地域をより良くするためのイノベーションプランを企画し、発表します。

グランプリ

クラーク記念国際高等学校 静岡キャンパス
チーム「MITOM」
作品名「自転車LIFE」

静岡県は全国的に見ても温暖ゆえに自転車を利用する人が多く、そのため自転車による交通事故もとても多いという社会問題に着目した企画提案でした。

自転車事故は死亡にも繋がりやすいですが、ヘルメットを着用すれば致死率はぐっと下がるというデータを紹介しつつ、その着用率も静岡県は低く、ヘルメットを着用したくない理由を全国のクラーク生へアンケートを取るなど自分たちの持つリソースを余すところなく活かして調査していました。

建設システムの技術で、ヘルメットの骨組みをつくり、ヘルメットの上に自分の好きな帽子を被ることができるなど、高校生のファッション意識に考慮した提案でした。

プレゼンの最後に披露した「自転車RAP」に乗せたメッセージは、多くの中高生に刺さるであろうと感じました。

生徒インタビュー

今は率直に嬉しい気持ちでいっぱいです。大変なこともありましたが、それが実ったことが嬉しいです。パワーポイントのスライド作成が楽しかったです。

新しいアイディアを出すのは大変でしたが、大変な時は、みんなで話し合ってまとめました。

企業の方へは感謝でいっぱいです。いつも学校に来てくださって、隅から隅までアドバイスをいただいて、今日はカッコいいところを見せられて光栄です。ラップをやってみて、歌詞を覚えることはできませんでしたが、大勢の前で自分が思ったことを伝えられて嬉しかったです。

クエストカップ全国大会 主催者からのメッセージ


みなさん本当にお疲れさまでした。そしてありがとう!
みなさんの情熱や願い、こうあったらいいなという想いが本当に感じられました。5年ぶりのリアル開催でしたが、5年前より明らかにみなさんの実力が上がっています。過去最高のクエストカップでした。
今回のテーマは「@じぶん」。解釈はさまざまです。自分事にするとか、自分らしくとか。私は「自分が起点」と解釈しています。答えは常に自分の中にあります。探究すると自分が変わっていきます。同じ人間でも、自分がちょっと変わると見えるものや見え方が変わり、そして受け止め方やふるまい方が変わっていきます。そうするとその人の未来は着実に変わっていくんです。
そうやって自分を更新していって欲しいと願って、私はクエストエデュケーションを提供してきました。クエストカップは今日で終わりですが、この体験、スピリットを後輩や仲間に伝えてもらって、未来への希望ををもって、今日からまた生きていってほしい。またいつかみなさんとお会いしたいです。本当にありがとうございました。

教育と探求社 代表取締役社長 宮地 勘司

クエストカップ実行委員長/株式会社教育と探求社 代表取締役社長
宮地 勘司

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